平安時代前期の僧・歌人である遍昭は、六歌仙および三十六歌仙の一人に数えられる。仁明天皇の蔵人として仕え、従五位上・左近衛少将に至るが、850年(嘉祥3年)に仁明天皇の崩御を機に出家。出家後は円仁や円珍に師事し、花山の元慶寺を建立するなど僧侶としての活動を広げた。歌人としては、『古今和歌集』に16首が収められ、特に「天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ」を詠んだことで知られる。出家前の情感豊かな歌から、出家後には知的で客観的な歌風に変化した。色好みの逸話や霊験あらたかな僧としての話が『大和物語』や『今昔物語集』に伝わる。









